Debianモデル(RAMディスク版)

Debianモデル(RAMディスク版)のソフトウェアとは、初代OpenBlocksから引き継ぐソフトウェアの供給版です。
基本システムのストレージ全てをRAMディス及びメモリ上のファイルシステムにした旧型OpenBlocksと同様に堅固なシステム運用が可能になります。
このため最新仕様のOpenBlocksのフレームワークを持っていません。
全ては素のDebian Linuxになるため、基本的にはお客様がこの上にシステムを構築するためのベースとなります。

ハードウェア特性を活かすための若干のカスタマイズ(「Debian GNU/Linuxへの変更」を参照してください。)していますが、本カスタマイズ以外は、Debianやその他Linuxの一般的な操作方法でご利用いただけます。

動作モード

以下の2種類の動作モードを用意しています。

RAMディスクモード

メインメモリ上に作成するRAMディスクと本体基板上のストレージの組み合わせにより、ストレージを使用しないシステム構築・運用を実現します。
データの蓄積が不要な用途では、この利用方法により堅牢なシステムを実現することが可能です。

このモードでデータの蓄積を行う場合には、追加ストレージのマウントポイント配下にデータを書き込むことになります。

起動処理

  1. / をRAMディスクとして一定容量確保します。
  2. ファイルシステムのラベル「ROBIAN」のパーティションが存在し、パーティション直下にDEBIANというファイルが存在する場合に /.ro へ書き込み禁止でマウントします。
  3. /.rw をメモリ上のファイルシステム(tmpfs)として確保します。
  4. /.rw の下には、 /usr や /etc 等のディレクトリを作成します。
  5. ストレージに保存している変更差分を/.rwへ展開します。
  6. OverlayFSを利用して、 /.rw/usr を /usr 上に被せます。
    このとき、「ROBIAN」のパーティションをマウントしている場合には /.ro/usr も /usr 上へ被せる対象となります。
    ※ 他の /etc 等のディレクトリも同様です。
RAMディスクモードの制約
  • 保存可能なデータサイズはモデル毎に異なります。
  • 専用コマンド「fglashcfg」は/.rw 以下のデータを圧縮して保存します。
  • 「apt update」で取得したリポジトリ情報は保存しません。
    追加インストールやアップデートの前に、必ずupdateを行う必要があります

変更差分保存処理

/.rw 以下に集約された全ての変更差分を、専用コマンド「flashcfg」によりストレージ内のユーザーエリアに保存します。

HWモデルRAMディスクサイズメモリ上ファイルシステムサイズ最大保存可能データサイズ
OBSIX9512[MiB]2048[MiB]2048[MiB]

ストレージ併用モード

RAMディスクモードにおける /.rw のメモリ上のファイルシステム(tmpfs)領域を、M.2 SSD等のストレージへ変更した動作モードです。
ストレージのファイルシステムのラベルに「DEBIAN」を設定し、ext2/ext3/ext4でフォーマットを行ったストレージを搭載して電源ONすることで、ストレージ併用モードとして動きます。
/.rw に集約された全ての変更差分は「DEBIAN」のパーティションへ自動的に保存されます。

info
  • ファイルシステムのラベルの消去やストレージの取り外しにより、RAMディスクモードに戻ります。
  • ストレージ併用モードでは、flashcfgによるストレージへの保存は不要です。
caution

ストレージ併用モードにおいて専用コマンド「fglashcfg」でに保存したデータが存在する場合、起動時ストレージに保存データが展開されます。
そのため、ストレージ併用モードを使用する場合には事前にflashcfgの保存データを削除してください。

  • flashcfgの保存データ削除方法
# flashcfg -E

Debian GNU/Linuxへの変更

AirManage未使用時における追加

  • /etc/init.d/openblocks-setup
    RAMディスクの確保等の初期設定を実施
  • /usr/sbin/flashcfg
    ストレージへの保存やストレージの初期化等の動作に関わる操作を実行
  • /etc/default/openblocks
    /etc/init.d/openblocks-setupおよび/usr/sbin/flashcfg が参照する設定ファイル
  • /usr/sbin/runled
    ステータス・インジケーターの表示制御を行うため、デーモンとして起動
  • /usr/sbin/pshd
    パワーボタンが押下されたときの制御を行うため、デーモンとして起動
  • /usr/sbin/wd-keepalive
    watchdogへのキープアライブ信号を発するデーモンとして起動

AirManage未使用時における削除

  • /usr/share/locale以下のja以外のロケールデータ
    容量削減のため、削除しています。

AirManage使用時における追加

  • AirManage未使用時における追加項目と同一
  • AirManage Agent用データ一式
    AirManageを使用する上で必用データを一式インストールしています。
    インストールデータの一部として、以下となります。
    • /usr/lib/systemd/system/airagent.service
    • AirManage用サービスを自動起動するための設定ファイルです。
    • /usr/local/sbin/airagent.sh
    • AirManage使用向けにサービス起動用のツールです。
    • /usr/local/sbin/amregist
    • AirManageを使用するにあたり、アカウント作成やOpenBlocksをAirManageに登録するツールです。
    • /usr/local/sbin/proxysetup
    • HTTPプロキシ環境向けのネットワーク設定ツールです。
    • /etc/airmanage/bin/airmanage-node-setup.sh
    • AirManageを有効化するためのツールです。

AirManage使用時における削除

  • AirManage未使用時における削除項目と同一

基本的な使い方

コンソール(OpenBlocks IX9のみ)

OpenBlocks IX9では液晶モニタをMini DisplayPort―HDMIアクティブ変換アダプタを使用して接続、USBキーボードを接続して操作が可能です。
出荷時のパスワード情報は、「出荷時設定情報」を参照してください。

なお、キーボードは英語キーボード配列となっています。
変更する場合には"console-setup"及び"keyboard-configuration"パッケージをインストールの上、以下を実施してください。

# apt update
# apt install console-setup keyboard-configuration
# dpkg-reconfigure console-setup
# dpkg-reconfigure keyboard-configuraton
# dpkg-reconfigure console-setup
info

keyboard-configuraton適用のみではキーボード設定が変更され無いため、再度console-setupを実施する必用があります。

HWモデル出荷時設定情報
OBSIX9リンク

シリアルコンソール

OpenBlocksとPCを付属のコンソールケーブルで接続し、シリアルコンソールソフトウェア(Windowsの場合はTera Term等)を用いて操作します。
出荷時のパスワード情報は、「出荷時設定情報」を参照してください。

項目
ボーレート115200bps
データ8bit
パリティなし
ストップビット1bit
HWモデル出荷時設定情報
OBSIX9リンク
info

OpenBlocks IX9では、一時的にコンソールが反応しなくなる現象を確認しております。 SSHからのログインを推奨いたしますが、一時的なコンソール作業にて安定化を行う場合には以下を実施してください。

  1. 起動時のGRUB画面からのボーレート変更

GRUBメニューにて起動対象を選択し、"e"キーにて編集モードに入ります。 kernel行にて、"e"キーを入力し対象行のconsole=ttyS0,115200n8console=ttyS0,57600n8へと変更しEnterキーを押します。

ChangeHardBaulate

その後、"b"キーを押すことでOpenBloks IX9が起動しはじめます。

  1. 通信ソフトのシリアルポートのスピードを115200から57600へ変更します。

ChangeSoftBaulate

SSHでの接続

本装置のIPアドレスに対して、SSHクライアントソフトウェア(Tera Termやputty等)を用いて操作します。出荷時のIPアドレス・パスワード情報は、「出荷時設定情報」を参照してください。
なおSSHサーバーのホスト鍵は、OpenBlocksを起動した際にホスト鍵ファイルが存在しない場合に作成します。

HWモデル出荷時設定情報
OBSIX9リンク

RAMディスクモード向け専用コマンド「flashcfg」

OpenBlocksの動作に関わる設定を行うために、RAMディスクモード向け専用コマンド「flashcfg」を搭載しています。
設定変更や追加パッケージを保存するために使用します。
なおオプションを指定せずに実行した場合、実行可能なコマンドの簡単なヘルプを表示します。

変更内容のストレージへの保存 - 全て

全てを保存する場合は、オプション「-S(大文字のS)」を指定します。/.rw以下全てをストレージに保存します。
また、内部的に次の「-s(小文字のs)」も呼び出します。特に理由が無い限りは、「-S(大文字のS)」を指定して実行してください。

# flashcfg -S

変更内容のストレージへの保存 - /etcのみ

設定変更(/etc以下のみ)を保存する場合は、オプション「-s(小文字のs)」を指定します。/.rw/etcのみをストレージに保存します。
対象が/etc以下のみなので短時間で保存が完了しますが、他の領域との不整合が発生する可能性がありますので、特に理由が無い限りは使用しないことをお勧めします。

# flashcfg -s

ストレージに保存した変更内容を削除

設定変更や追加パッケージを削除し、出荷時設定に初期化したい場合は、オプション「-e」または「-E」を指定します。

  • /etcの保存データの削除
# flashcfg -e
  • 全ての保存データの削除
# flashcfg -E

各種設定

専用コマンド「flashcfg」及びAirManage設定ツール以外については、通常のDebianの操作と違いはありません。
aptコマンドによるパッケージの追加/削除/更新なども保存領域の許す限り自由に行うことが可能です。

初期化

設定変更や追加パッケージを消去する場合、以下の手順で出荷時設定に初期化します。

OBSIX9の場合

  1. 出荷時設定で起動

パスワードを忘れてログインできない場合など、出荷時設定で起動します。ログインできる場合は、次の手順に進んでください。

コンソールまたはシリアルコンソールで接続し、電源オンします。

ChangeHardBaulate

GRUBメニューが表示されたら、[^]キーと[v]キーを使って「Emergency Mode」を選択し、[Enter]キーを押します。OSが起動したらログインします。
出荷時のパスワード情報は、「出荷時設定情報」を参照してください。

HWモデル出荷時設定情報
OBSIX9リンク
  1. ストレージ内保存データの消去

次のコマンドを実行します。

# flashcfg -E
  1. 再起動

次のコマンドを実行します。

# reboot

rootユーザのパスワード変更

次のコマンドを実行します。

# passwd root

セキュリティ上、rootユーザのパスワードを変更することをお勧めします

ネットワークの基本設定

ネットワーク関連の設定ファイルは、次のものがあります。それぞれ適切な内容に変更する必要があります。

  • /etc/hosts
  • /etc/hostname
  • /etc/network/interfaces
  • /etc/resolv.conf

ネットワーク設定情報の確認(例)

項目
ホスト名openblocks
ドメイン名example.jp
IPアドレス(Ether-0)192.168.0.10/255.255.255.0
IPアドレス(Ether-1)192.168.1.10/255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ192.168.0.1
DNSサーバー192.168.0.2, 192.168.0.3
  • /etc/hosts
127.0.0.1 localhost
127.0.1.1 openblocks openblocks.example.jp
::1 localhost ip6-localhost ip6-loopback
ff02::1 ip6-allnodes
ff02::2 ip6-allrouters
  • /etc/hostname
openblocks
  • /etc/network/interfaces
auto lo
iface lo inet loopback
auto eth0
iface eth0 inet static
address 192.168.0.10
network 192.168.0.0
netmask 255.255.255.0
broadcast 192.168.0.255
gateway 192.168.0.1
auto eth1
iface eth1 inet static
address 192.168.1.10
network 192.168.1.0
netmask 255.255.255.0
broadcast 192.168.1.255
  • /etc/resolv.conf
domain example.jp
nameserver 192.168.0.2
nameserver 192.168.0.3

HTTP Proxyの設定(必要な場合のみ)

HTTP Proxyがある環境では、次のファイルに設定を行います。
なお、systemdのサービス等でHTTP通信を行うサービス向けには別途設定が必用になることがあります。

  • /etc/profile.d/80-proxyenv.sh
http_proxy=http://proxy.example.jp:8080
https_proxy=http://proxy.example.jp:8080
ftp_proxy=http://proxy.example.jp:8080
no_proxy=.example.jp
export http_proxy https_proxy ftp_proxy no_proxy
  • /etc/apt/apt.conf.d/80-proxy.conf
Acquire::http::Proxy "http://proxy.example.jp:8080";
Acquire::ftp::Proxy "http://proxy.example.jp:8080";
info

AirManageを使用する場合には、proxysetupコマンドにてHTTP Proxy設定を実施してください。
これによりAirManageツール考慮のプロキシ設定が行われます。

HTTP Proxy設定ツール

前述のファイルは以下のコマンドを実行することで作成が行えます。

# proxysetup

対話式のツールとなるため、パラメータを入力します。

#--------------------------------------------------------
# HTTP Proxy Setting tool
#--------------------------------------------------------
Use HTTP Proxy? [y(es)|n(o)] :y
※HTTP Proxyを使用する場合には、"y"を入力してください。
 使用しない場合には"n"を入力してください。"n"を入力した場合には、設定ツールが終了します。
Enter the Proxy Host(FQDN or IP) : proxy.example.jp
※HTTP ProxyサーバーをFQDNまたはIPアドレスにて指定します。
Enter the Proxy Port number : 8080
※HTTP Proxyのポート番号を指定します。
Enter the Proxy username :
※認証なしのプロキシの場合、何も入力せずEnterキーを入力してください。
 また、認証がある場合にはユーザー名入力後、パスワードの入力フォームが表示されます。パスワードについても入力してください。
Enter the No Proxy Host & IP (ex. 127.0.0.1,localhost) : 127.0.0.1,localhost
※HTTP Proxyを経由しないホスト及びIPアドレスを指定します。
※RAMディスクモードの場合、設定ファイルを保存するため内部的に「flashcfg -S」が動作します。
HTTP Proxy setting event done...

インストール可能パッケージの情報更新

次のコマンドを実行します。

# apt update

必要に応じて、/etc/apt/sources.listを編集してダウンロード先を変更して下さい。

info

ダウンロード先を追加する場合にはPublicキーを追加する必要になることがあります。
Publicキーの追加方法は追加先にて公開されていますので、公開先の情報をご確認ください。

インストール済みパッケージの更新

次のコマンドを実行します。

# apt upgrade

タイムゾーンの設定

次のコマンドを実行します。

# dpkg-reconfigure tzdata

ロケールデータの作成

次のコマンドを実行します。

# apt install locales
# dpkg-reconfigure locales
※ja_JP.UTF-8 等の必要なロケールを選択します

一般ユーザの追加

次のコマンドを実行します。

# adduser user01
※ユーザ名は"user01"から適宜変更して下さい。

一般ユーザsudo権限

次のコマンドを実行します。

# apt update
# apt install sudo
# gpasswd -a user01 sudo
※ユーザ名は"user01"から適宜変更して下さい。

例のuser01は、「sudo -s」でrootに権限昇格できるほか、「sudo fdisk -l」のようにすることで各コマンドをroot権限で実行できます。

バックアップ・リストア

バックアップ

ファイルシステムのラベルに「DEB_CONFIG」を設定したストレージ(etx2/etx3/vfatのUSBメモリ等)を接続し、以下のコマンドを実行することで環境のバックアップが取得できます。

# flashcfg -B

接続したストレージの中に、 /.rw 以下をアーカイブしたuserland.tgzを作成します。

リストア

前述のバックアップを取得したストレージを接続し、電源ONすると起動時に通常の保存領域に保存されているバックアップデータより優先的に展開します。

応用

バックアップファイル(userland.tgz)の他、所定のファイル名でファイルを用意することで、スクリプト実行などが可能です。
以下実行(チェック)順に列挙します。何れもファイルが存在する場合のみ有効になります。

  • FORCEファイル (中身は空)
    RAMディスクモードでは、ユーザーエリアの展開を行わなくなります。
  • userland.tgz (/.rw以下をtar+gzipでアーカイブしたもの)
    OverlayFSのマウント前に、 /.rw への展開を行います。(前述のリストア動作)
  • init.sh (shスクリプト、改行コードはLFのみサポート)
    OverlayFSのマウント前に、実行を行います。
  • post-init.sh (shスクリプト、改行コードはLFのみサポート)
    OverlayFSのマウントが完了した後に、実行を行います。

更新

オンラインアップデート

OpenBlocksは、本体基板上のストレージに書き込まれたファームウェア(カーネルとユーザーランド)を電源ON時に、読み出し・実行し稼働を行っています。
カーネルに関しては、ファームウェアそのものを更新することで、最新の状態にすることが可能です。
アップデート方法は特別なことではなく、ユーザーランドの各種パッケージ類と同様に、「apt update」でリポジトリ情報を更新し、「apt upgrade」または「apt install」で最新のバージョンへ更新することが可能です。

  • 全てのパッケージを更新する場合
# apt update
# apt upgrade
  • OpenBlocks IX9においてカーネルのみ更新する場合
# apt update
# apt install kernel-image-obsix9r

オフラインアップデート

オンラインアップデートが実施できない環境の場合、別途ダウンロードしたファームウェアファイルを用いて以下のコマンドを実施することで更新が可能です。

  • OpenBlocks IX9においてカーネルのみ更新する場合
# dpkg -i kernel-image-<バージョン>-obsix9r.deb

AirManage

AirManageは遠隔地に設置したOpenBlocksシリーズを統合管理するシステムです。
また、AirManageはインターネットでサービスしているAirManageサーバーとそれぞれのOpenBlocks間で通信を行い、システム異常の検出やソフトウェアのバージョン統合管理を行います。

Debianモデル(RAMディスク版)ではWEB-UIは搭載されていないため、ブラウザでのコンソール機能をサポートします。

obsix9r_browser_ssh

info

AirManageを使用する場合にはインターネット通信が必須となります。
そのため、インターネット通信ができるようにネットワーク設定を行ってください。

AirManageへの登録

AirManageの使用にはサブスクリプションに加入する必要があります。
AirManageサブスクリプションが期限切れの場合は1年毎に追加購入できるので当社セールスへご連絡ください。

AirManage利用規約はこちらからご確認ください。

初めてのAirManage登録には4つのステップがあります。

① AirManageアカウントの作成
② テナントの確認/作成/登録
③ 本体登録及びテナントへの所属
④ AirManageの有効化

info

本登録を行う上でインターネット接続が必須となります。前述のネットワークの設定にてインターネットへ接続できるネットワーク環境を設定した上で実施してください。

① AirManageアカウントの作成

AirManageシステムでは、E-MailアドレスをユーザーIDとして使用しますので、このOpenBlocksを管理するためのE-mailアドレスを1つ用意してください。
※2つ以上のE-Mailで管理したい場合は、当社サポートへご連絡ください。

アカウントの確認

AirManageのアカウント作成及び登録するツールを実行します。

# amregist

メニューが表示されますので、1を入力した後に登録済みまたは登録したいメールアドレスを入力しアカウントの確認を行います。

#--------------------------------------------------------
# AirManage Account Setting tool
#--------------------------------------------------------
1.) Account Check
x.) Process exit
Enter the menu code : 1
※1を入力します。
Enter the AirMange Account E-Mail address (x : back to main menu ) : test@example.com
※メールアドレスを入力します。

既にアカウントをお持ちの場合には、Account found.と表示されます。
その場合、こちらを押してください。

新規アカウントの場合

AirManageに初めて登録するアカウントの場合では、 Account not found. Do ceate AirManage account...と表示されます。

アカウント作成が追加されたメニューが表示されますので、2を入力した後にアカウント名とパスワードを入力します。
※パスワードは確認用のものを含めて2回入力する必要があります。

1.) Account Check
2.) Account Create
x.) Process exit
Enter the menu code : 2
※2を入力します。
Enter the AirMange Account Name (x : back to main menu ) : test-account
※アカウントを入力します。
Enter the AirMange Account Password :
※パスワードを入力します。
Re-Enter the AirMange Account Password :
※確認用のパスワードを入力します。
Please check the email you received. And , check your account again.

Please check the email you received. And , check your account again.というメッセージが表示された後、アカウント確認時に入力したメールアドレス宛に以下の様な確認メールが到着します。

caution

Please check the email you received. And , check your account again.というメッセージが表示されてから15分以内にメール内のURLからWEBアクセスを行ってください。
WEBアクセスを行わず一定時間を経過した場合、登録作業中の情報は破棄される為、再度上部のアカウント作成処理を行う必要があります。

ammail

AirManageに正規登録するには赤枠内にあるURLをクリックします。
本登録に成功するとブラウザに以下の画面が表示されます。

amOK

本登録完了後、再度アカウントの確認を行ってください。

② テナントの確認/作成/登録

テナントとはショッピングセンターの中にある一つのお店の様なもので、これを独立した一つの会社の様に扱う単位としています。
要するにAirManageはショッピングセンターであり、テナントはそのサーバーを共有利用する個々のお店(会社)にあたります。

初めてOpenBlocksをAirManageに登録する時、そのユーザーはAirManageからテナントID(テナント記号)を確保する事から始まります。
テナントを所持しているかの確認は一定バージョンによって以下の2種類となります。

  1. アクセストークンを用いて、テナント確認を行うケース(新Ver.)
    新Ver.ではテナント確認以降の作業にてAirManageのアクセストークンが必用となります。
    テナント確認にして使用したアクセストークンを入力は保持されていますので、更新等がない場合には変更は不要です。
  2. アカウント確認にて、自動でテナント確認がされるケース(旧Ver.)
新Ver.でのテナント確認方法

新Ver.の場合、テナント確認方法としてメニューに6.) Tenant Checkが表示されます。
6を入力し、自身が使用するAirManageのWEB画面のユーザ設定部からアクセストークンを確認し入力します。
テナント未所持の場合、Tenant not found. Do ceate tenant ...が表示されます。
テナントを所持している場合、テナント一覧が表示されます。

1.) Account Check
6.) Tenant Check
x.) Process exit
Enter the menu code : 6
※6を入力します。
Enter the AirMange Access Token (x : back to main menu ) : AirManageAccessToken
※AirManageAccessTokenはAirManageのWEB画面のユーザ設定部にて確認したアクセストークンです。
Tenant not found. Do ceate tenant ...

テナント確認(新Ver.)またはアカウント確認(旧Ver.)にて、Tenant not found. Do ceate tenant ... というメッセージが表示された方が対象となります。

テナント作成が追加されたメニューが表示されますので、3を入力した後にテナントID(テナント記号)を入力します。
テナントID(テナント記号)で入力可能文字は英数字及び記号の"_"です。

1.) Account Check
3.) Tenant Create
x.) Process exit
Enter the menu code : 3
※3を入力します。
Enter the Create AirMange Tenant Code (x : back to main menu ) : TEST_TENANT
※テナントIDを入力します。
Created tenant[TEST_TENANT]...

テナント作成後、新Verの場合はテナント確認、旧Ver.の場合はアカウントの確認を行ってください。
旧Ver.の場合テナントが作成されていると以下のように表示されます。

1.) Account Check
x.) Process exit
Enter the menu code : 1
Enter the AirMange Account E-Mail address (x : back to main menu ) : test@example.com
Account found.
Use AirManage URL : https://am01.plathome.co.jp/
Tenant found. The following are tenants.
- TEST_TENANT
info

Use AirManage URL :部に表示されているURLがブラウザにてアクセスするURLとなります。
そのため、このURLはブックマークすることをお奨めします。

③ 本体登録及びテナントへの所属

テナントを所持しているアカウントの場合、本体登録確認メニューが表示されます。
本体登録確認のため、4を入力します。

1.) Account Check
4.) Self Registration Check
x.) Process exit
Enter the menu code : 4
※4を入力します。

Already registered in AirManage. Therefore, change the connection settings of AirManage.が表示された場合、本体は既に登録が完了しています。
Enter the menu code : にて"x"を入力し、設定・登録ツールを終了します。
※もし登録した事がないのに登録されていた場合は当社サポートへご連絡ください。

The device has not been registered in AirManage. Please continue the registration process.と表示された場合、本体が未登録となります。
その場合、本体登録メニューが表示されますので、5を入力した後にノード名及び登録対象テナントを入力します。

1.) Account Check
4.) Self Registration Check
5.) Self Registration
x.) Process exit
Enter the menu code : 5
※5を入力します。
Enter the Self Node Name Code (x : back to main menu ) : NODE_01
※ノード名を入力します。
Selected the tenannt...
- 1 . TEST_TENANT
Enter the tenant no. : 1
※上部の表示されたテナントの番号を入力します。
Registration success.
Update AirManage FQDN.

Registration success.が表示された場合、本体の登録が完了となります。
Enter the menu code : にて"x"を入力し、設定・登録ツールを終了します。

④ AirManageの有効化

AirManageの有効化の前には予め①~③の項を終わらせておかなければなりません。
またインターネットへの接続が終わっていなければなりません。
最初の1台目の登録はアカウント認証などの手間がかかります。
しかし、2台目以降は設定選択だけなので容易に作業を進めることができるので、なるべくAirManage登録を行うことをお奨めします。

前述の③ 本体登録及びテナントへの所属にて、AirManageの使用設定は完了しています。
以下のコマンドを実行することにより、自動で再起動されAirManageの有効化が完了します。

# /etc/airmanage/bin/airmanage-node-setup.sh
caution

コマンドを実行し再起動しない場合には、通信エラーや設定ミスの恐れがあります。
ネットワーク設定や本体が登録されているかご確認ください。

AirManageにログイン

ログイン画面

AirManageのアカウント確認にてUse AirManage URL : 部に表示されているURLを、パソコンのWEBブラウザのURLに入力しEnterキーを入力します。

amlogin

ここでユーザーIDとパスワードを入力しログインします。
ログインするとノード状況画面が表示されます。
これがAirManageのフロントページです。
ここで全ての登録されたOpenBlocksの状態が確認できます。

amfrontp

2段階認証登録をする

OpenBlocksのセキュリティをいくら強化してもAirManageへのログインがBASIC認証だけでは不十分です。
このためAirManegeでばワンタイムパスワードによる2段階認証の登録が可能です。
ワンタイムパスワードのトークン発行にはスマートフォン(またはタブレットなど)が必要ですのでご用意ください。

スマートフォンには予めAuthenticatorアプリを登録します。
iPhone版Authenticator : Microsoft版またはGoogle版
Android版Authenticator : Microsoft版またはGoogle版
※Authenticator互換であれば特にアプリメーカーを限定しません。

二段階認証の設定はAirManageフロントページの左上にあるユーザー設定をクリックしてください。
すると下図の通りユーザーの編集画面が表示されます。

amUsetup

このページではユーザーのパスワードなどの変更が可能です。
ここの中段にある2段階認証項目の設定を有効に変更してください。
有効にすると以下の画面にQRコードが表示されます。

amQR

このQRコードが表示されたら、先ほどスマートフォンに登録したAuthenticatorアプリを起動してください。
起動したら、そのアプリでQRコードをカメラでスキャンします。
スキャンと同時に数字6桁のワンタイムパスワードがスマホの画面に表示されるので、この6桁数字をQRコード下の入力枠にタイプインしてください。
正常な認識コードを入力すると前画面に戻るのでアカウント詳細を更新ボタンを押してください。

これで次回からのログインにはBASIC認証の後に、ワンタイムパスワードの入力画面が表示されるようになります。
スマホのAuthenticatorアプリを起動して表示されたワンタイムパスワードを入力しログインしてください。

警告

2段階認証はシステム運用ではセキュリティ上たいへん重要なので必ず設定してください。

ノード一覧を表示する

AirManageのWEBサイトの上段にある横並びメニューのノードをクリックしてください。 下図の様に登録されたOpenBlocksが一覧されます。(ここでは1台だけですが)

amNode

ここでは一覧にあるアクションボタンのWEBアクセスボタンについてのみ解説します。
アクションボタン以外の操作に関してはAirManage遠隔監視を参照ください。
このWEBアクセスボタンボタンはOpenBlocksと接続可能な状態にある時は黒色(背景は青色)に表示され、接続不可能な状態では灰色になります。
したがって黒色(背景は青色)の時のみOpenBlocksの画面の転送が始まります。
転送が始まると下図の様に新しいタブにログイン画面が表示されます。

obsix9r_browser_ssh_login

OpenBlocksへのブラウザ上でのSSHアクセスとなるため、ユーザー名及びパスワードを入力しログインします。
SSHのポート番号や鍵設定をしている場合には適宜パラメータの変更・設定をしてログインしてください。

ログインが成功すると、以下のようにコンソールが表示されます。

obsix9r_browser_ssh

なお、TeraTerm等で行うドラッグ&ドロップでのファイル転送は行えません。
ファイルを転送したい場合には、AirManageのファイル配信機能をご検討ください。

info

AirManageからのOpenBlocksへのWEBアクセスはブラウザでのSSHアクセスが標準機能となります。 ブラウザでのSSHアクセスではなく、ユーザーが追加したWEBシステムへのアクセス変更についても可能です。
実施方法についてはAirManageからのWEBアクセス変更をご確認ください。

AirManageへのアテンション喚起

以下のファイルが存在する場合、AirManageサーバーへアテンションを上げることができます。
アテンション内容を記載したファイルを配置することでAirManageサーバー側ではアテンションありとなります。

/var/airagent/config/airmanage/.attention

アテンション状態はAirManageサーバー側のノード情報取得間隔ごとに確認されます。
このとき、ファイル有無によりアテンション状態が変更となります。
※エントリープランのノード情報取得間隔は弊社設定に依存します。

info

緊急でアテンション喚起状態とする場合にはファイル配置後に以下のコマンドを実行してください。

# /etc/airmanage/bin/airmanage-node-forcereset.sh

アテンションの解除はAirManageサーバー側から実施可能です。

カスタマイズ

OpenBlocksでは、FUNCスイッチの機能やステータスインジケーターの表示色等をカスタマイズすることができます。

FUNCスイッチの機能変更

/usr/sbin/pshdはFUNCスイッチの状態を監視しています。
FUNCスイッチが押された場合、定義ファイル( /tmp/.pshd ファイル)に記載された内容に基づきコマンドを実行します。
そのため、定義ファイルの内容を別のコマンドに変更することでFUNCスイッチの機能を変更できます。

# cat /tmp/.pshd
logger -t pshd "pshd_event not define"
info
  • 定義ファイルの内容は1行のコマンドを定義してください。
    複雑な処理を行う場合には、指定したコマンド内にて処理を行うようにしてください。
  • 起動時に定義ファイルが存在しない場合にデフォルトで上記内容のファイルを作成します。

ステータスインジケーター表示の変更

/usr/sbin/runledはステータスインジケーターを行っています。
LEDの表示色・点灯状態を変更する場合は、定義ファイル( /tmp/.runled ファイル)の内容を編集します。
表示色及び点灯時間を変更することにより、ステータスインジケーターの表示を変更できます。

# cat /tmp/.runled
300
3000
2
0
設定内容備考設定値サンプル
1行目点灯1 時間(msec)1以上300
2行目点灯2 時間(msec)1以上3000
3行目点灯1 色番号下表参照2
4行目点灯2 色番号下表参照(省略した場合、0)0
色番号
0非点灯
1
2
3
4
5
6水色
7
範囲外非点灯

AirManageからのWEBアクセス変更

AirManageからのOpenBlocksへのWEBアクセスするサービスを変更できます。
通常ではOpenBlocks内にて稼働しているブラウザ上でのSSH機能ですが、ユーザーが追加したWEBシステムへのアクセスが可能となります。

設定ファイル(/etc/default/airmanage-extusr-node)にNODE_WEB_PORT変数に切り替え先のWEBサービスのポート番号を定義することすることで、AirManageからアクセスするWEBサービスが切り替わります。
※RAMディスクモードの場合はファイル作成後にflashcfgコマンドによる保存を行ってください。

以下は、OpenBlocksへインストールしたWEBサービス(nginxやapache)への切り替えサンプルとなります。

# cat /etc/default/airmanage-extusr-node
NODE_WEB_PORT=80
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本カスタマイズをおこなった場合、ファイル作成後は設定反映の為に再起動を行ってください。