OpenBlocks A16 Debian搭載モデル向け

製品型番

型番備考
OBSA16/DnAAirManage Agent搭載版のOpenBlocks A16 Debian搭載モデル
info

型番のnはDebianのメジャーバージョンを数字で表します。
Debian 11のAirManage Agent搭載版のOpenBlocks A16はOBSA16/D11Aとなります。

出荷時情報設定

シリアルコンソール管理者ユーザ

項目備考
ユーザ名root
パスワード0BS@lb1文字目は数字の「0」、5文字目はアルファベットの「l」(エル)。
KERNELのバージョンが5.4.47-5までのパスワードは root となります。

AirManage用一般ユーザ

項目備考
ユーザ名obsuser
パスワード0penB1ox1文字目は数字の「0」、5文字目は数字の「1」
info

パスワードの変更を推奨いたします。

ホスト名

項目
ホスト名obsa16
ドメイン名N/A

IPアドレス

ポートIPアドレスネットマスク
ETHER-0(eth0)192.168.254.254255.255.255.0
ETHER-1(eth1)192.168.253.254255.255.255.0

推奨使用デバイスファイル

推奨デバイスファイル対象デバイス
/dev/ttymxc0RS-485ポート用デバイスファイル
/dev/ttymxc2RS-232Cポート用デバイスファイル

ステータス・インジケーター表示

動作モードLEDの状態
パワーオン直後黄点灯
OS起動後緑点滅
パワーオフ時消灯

SSDの増設

eMMCをrootfsストレージとしてOpenBlocks A16を運用中にデータなどの保存領域が不足する場合には、オプションのストレージを増設してください。

取り付け方法

  1. 上カバーを外す

obsa16_screw_out

本体側面4か所のネジを取り外します。

obsa16_cover_out

上カバーを上に持ち上げ取り外します。

  1. ストレージを取り付ける

obsa16_ssd_in

M.2差込口に取り付けたいストレージを差し込みます。

obsa16_ssd_screw

ストレージを下へ抑えながらネジを締めて固定します。

  1. 上カバーを戻す

obsa16_cover_in

上カバーを取り外したときとは逆の手順で上カバーを戻します。

obsa16_screw_in

上カバーを取り付け後、本体側面4か所のネジを締め完了です。

設定

シリアルコンソールで接続し、rootユーザでログインします。

パーティションとファイルシステム

  1. パーティションを作成するために以下のコマンドを実行します。
    本コマンドはパーティションテーブルをGPTで構成し、1つのパーティションを作成しています。
# parted -s /dev/nvme0n1 -- mklabel gpt mkpart primary ext4 2048s -1
  1. ファイルシステムを作成するために以下のコマンドを実行します。
# mkfs.ext4 /dev/nvme0n1p1

これで外部ストレージの準備が整いました。以下の節では、外部ストレージの二通りの使い方を紹介します。

データ蓄積向け設定

ディレクトリ「/media/nvme0n1p1」にデータを蓄積する場合の設定を説明します。

  1. マウント・ポイントを作成するために、以下のコマンドを実行します。
# mkdir /media/nvme0n1p1
  1. 起動時にマウントするために、ファイル/etc/fstabに以下の一行を追加します。
    下記は「/dev/nvme0n1p1」を「/media/nvme0n1p1」へマウントする記載です。
/dev/nvme0n1p1 /media/nvme0n1p1 ext4 defaults 1 2
  1. 再起動するために、以下のコマンドを実行します。
# reboot
  1. 起動したらログインして、dfやmountコマンドで、外部ストレージがマウントされているか確認してください。

設定を元通りにするには、ファイル/etc/fstabに追加した一行を削除するかコメント・アウトして、再起動してください。

#/dev/nvme0n1p1 /media/nvme0n1p1 ext4 defaults 1 2

OverlayFSを利用した設定

OevrlayFSを利用すると、既存のディレクトリの内容を引き継いで、容量を増やすことができます。ここではディレクトリ「/var/log」にOverlayFSを利用した設定を説明します。

  1. 外部ストレージをマウントするために、以下のUnitファイルを用意します。
    /etc/systemd/system/ssd.mount
[Unit]
Description=/ssd
Before=tmp.mount
[Mount]
What=/dev/nvme0n1p1
Where=/ssd
Type=ext4
[Install]
WantedBy=multi-user.target
info

マウント・ポイント「/ssd」は、存在しなければ自動で作成されます。

  1. 設定を有効にするために、以下のコマンドを実行します。
# systemctl enable ssd.mount
  1. 再起動するために、以下のコマンドを実行します。
# reboot
  1. 外部ストレージにOverlayFS用のディレクトリを作成するために、以下のコマンドを実行します。
# mkdir -p /ssd/var/log
# mkdir -p /ssd/work/var/log
  1. ディレクトリ/var/logをOverlayFSでマウントするために、以下のUnitファイルを用意します。
    /etc/systemd/system/var-log.mount
[Unit]
Description=/var/log
After=tmp.mount
[Mount]
What=overlay
Where=/var/log
Type=overlay
Options=lowerdir=/var/log,upperdir=/ssd/var/log,workdir=/ssd/work/var/log
[Install]
WantedBy=multi-user.target
Unitファイルのファイル名

Unitファイルのファイル名には規則があります。ディレクトリ名「/var/log」の先頭の「/」を取り除き、途中の「/」を「-]に置き換えます。

  1. 設定を有効にするために、以下のコマンドを実行します。
# systemctl enable var-log.mount
  1. 再起動するために、以下のコマンドを実行します。
# reboot
  1. 起動したらログインして、dfやmountコマンドで、外部ストレージがマウントされているか確認してください。

設定を元通りにするには、まず以下のコマンドを実行します。

# systemctl disable ssd.mount
# systemctl disable var-log.mount

次にファイル

  • /etc/systemd/system/ssd.mount
  • /etc/systemd/system/var-log.mount

を削除するか別のディレクトリ(/rootなど)に移動して、再起動してください。