OpenBlocks IoTの設定
0. はじめに
OpenBlocks IoT の設定には、次の6つの作業があります。
また、本チュートリアルには次の機材が用いられています。
1. OpenBlocksの初期設定
- WEB-UIを使うスタートアップについてはWEB-UI接続準備をご覧下さい。
- OpenBlocksのFW(Frame Work)をLinuxコンピュータとして動作させるための必要最小限の設定については初期設定をご覧下さい。
2. IoTデータ制御パッケージのインストール
OpenBlocks では、デバイスからメッセージを受け取りクラウドに送信する一連のサービスをIoTデータ制御パッケージとして提供しています。
IoTデータ制御パッケージをインストールしていない場合は、 メンテナンス⇒機能拡張タブからインストールします。
- インストール機能ペインのプルダウンメニューでIoTデータ制御を選択します。
実行
ボタンをクリックします。- インストールが完了したら、メンテナンス⇒停止・再起動タブから OpenBlocks を再起動します。
インストール状況の確認方法など詳しくは、サービスの追加をご覧下さい。
3. EnOceanデバイスの登録
OpenBlocks では、複数の様々なデバイスを扱うため使用するデバイスを登録し、デバイス番号(ローカル名)を割り振る必要があります。
WEB-UIで設定を行う限り、デバイス番号の割り振りはWEB-UIにより自動的に行われるため、ユーザーがその採番を意識する必要はありませんが、
データ処理のカスタマイズを行う場合などに必要となる事項です。
Dev登録⇒EnOcean登録タブにて、チュートリアルで使用するアーミン928・あけしめセンサー(ET9-OCS)のデバイス登録を行います。
上の黒いタブ列にDev登録タブが表示されていない場合は、サービスタブにあるデバイス登録機能のリンクをクリックして下さい。
- デバイスIDフィールドにデバイス付属の文書に記載されているデバイスIDを入力します。
- ユーザーメモフィールドにはユーザーがデバイスを識別するための適当な文字列を入力して下さい。
チュートリアルではET9-OCSとしています。 - EEP(機器情報プロファイル)フィールドにデバイス付属の文書に記載されているEEPを入力します。
アーミン928・あけしめセンサー(ET9-OCS)のEEPはD50001です。 保存
ボタンをクリックします。
デバイス登録についての詳細は、デバイス登録機能をご覧下さい。
4. モジュールの起動制御
IoTデータ⇒モジュール設定タブにて、IoTデータの送受信に用いるモジュールの起動制御を行います。
上の黒いタブ列にIoTデータタブが表示されていない場合は、サービスタブにあるIoTデータのリンクをクリックして下さい。
チュートリアルでは、EnUceanデバイスからデータを受け取るPD Handler UARTとクラウドへデータを送信するPD Repeaterを使用するに設定します。
左上のデフォルト使用モジュール表示チェックボッククスをクリックします。
デフォルトモジュール起動制御ペインが表示されます。
4-1. デフォルトモジュール起動制御の設定
- デフォルトモジュール起動制御ペインのPD Repeaterを使用するに設定します。
- デフォルトモジュール起動制御ペインのPD Handler UARTを使用するに設定します。
4-2. モジュール起動制御の設定
- モジュール起動制御ペインのPD Repeaterを使用するに設定します。
- モジュール起動制御ペインのPD Handler UARTを使用するに設定します。
- PD Handler UARTの使用対称プルダウンメニューでEnOceanを選択します。
4-3. 設定の保存
設定を完了したら、画面左下の保存
ボタンをクリックし設定を保存します。
モジュールの起動制御についての詳細は、モジュール設定をご覧下さい。
5. X.509 証明書のアップロード
IoT Hub に接続するための認証には、対称キーを用いる方式とX.509 CA 証明書を用いる方式があります。
対称キーを用いる場合は、6. 送受信設定に進んで下さい。
X.509 CA 証明書を用いる場合、X.509 ルート証明書とデバイス証明書、デバイス証明書のプライベートキーの3つのファイルを OpenBlocks へアップロードします。
具体的にチュートリアルでは次の3つのファイルです。
- X.509 ルート証明書
- X.509 ルート証明書の取得で取得した C:\Users\user\Downloads\BaltimoreCyberTrustRoot.crt.pem
- デバイス証明書
- デバイスの登録(X.509 CA 証明書)で作成したC:\Users\user\iothub-cert\et9ocs-x509-1-public.pem
- デバイス証明書のプライベートキー
- デバイスの登録(X.509 CA 証明書)で作成したC:\Users\user\iothub-cert\et9ocs-x509-1-private.pem
ファイルのアップロードは、システム⇒ファイル管理タブアップロードペインのにて行います。
上の黒いタブ列にファイル管理タブが表示されていない場合は、ダッシュボートタブをクリックして下さい。
- アップロードプレフィックスパスフィールドに ./iothubと入力します。
ファイル選択
にてC:\Users\user\Downloads\BaltimoreCyberTrustRoot.crt.pemを選択します。アップロード
ボタンをクリックします。- アップロードプレフィックスパスフィールドに ./iothubと入力します。
ファイル選択
にてC:\Users\user\iothub-cert\et9ocs-x509-1-public.pemを選択します。アップロード
ボタンをクリックします。- アップロードプレフィックスパスフィールドに ./iothubと入力します。
ファイル選択
にてC:\Users\user\iothub-cert\et9ocs-x509-1-private.pemを選択します。アップロード
ボタンをクリックします。
アップロードが完了したらファイル管理ペインのiothubフォルダアイコンをクリックします。 iothubフォルダ内のファイルが表示されます。
アップロードされたファイルのOpenBlocks上のパス名は次の通りです。
- /var/webui/upload_dir/iothub/BaltimoreCyberTrustRoot.crt.pem
- /var/webui/upload_dir/iothub/et9ocs-x509-1-public.pem
- /var/webui/upload_dir/iothub/et9ocs-x509-1-private.pem
ファイルの管理機能についての詳細は、ファイル管理をご覧下さい。
6. 送受信設定
EnOceanデバイスからデータ受け、IoT Hub へ送るためのパラメタの設定を行います。
チュートリアルではPD Handler UARTとPD Repeaterの2つのモジュールを用いており、PD Handler UARTがデバイス寄り、PD Repeaterがクラウド寄りの処理を行います。
ここで、PD Handler UARTに必要となる設定パラメータはデバイス単位のものだけですが、クラウドサービスの多くがデバイス単位での接続を基調としているため、PD Repeaterにはクラウド単位とデバイス単位の双方のパラメタが必要となります。
このため、OpenBlocks の WEB-UI はPD Handler UARTとPD Repeaterの双方に関わるデバイス単位のパラメータをシームレスに扱えるよう構成されており、行う作業も次の2つに大別されます。
- 送受信設定 : デバイスに依存しない送受信先クラウドの設定
- EnOceanデバイス設定 : デバイスに依存した設定
6-1. 送受信設定
IoTデータ⇒送受信設定タブの送受信設定ペインにてデバイスに依存しない送受信先クラウドの設定を行います。
上の黒いタブ列にIoTデータタブが表示されていない場合は、サービスタブにあるIoTデータのリンクをクリックして下さい。
- MS Azure IoT Hub(iothub)を使用するに設定します。
設定項目が表示されます。 - IoTHub名にIoT Hub リソースの作成で作成したIoT Hubのっ名称を入力します。
チュートリアルではph-fx1でず。 - 接続認証にX.509 CA 証明書を用いる場合は、5.X.509 証明書のアップロードでアップロードしたX.509 ルート証明書のパス名を入力します。
チュートリアルでは /var/webui/upload_dir/iothub/BaltimoreCyberTrustRoot.crt.pem です。
その他の設定項目の詳細は、MS Azure IoT Hub(iothub)をご覧下さい。
6-2. EnOceanデバイス設定
IoTデータ⇒送受信設定タブのEnOceanデバイス設定ペインにてEnOceanデバイスに依存した設定を行います。
上の黒いタブ列にIoTデータタブが表示されていない場合は、サービスタブにあるIoTデータのリンクをクリックして下さい。
EnOceanデバイス設定は、接続認証に対称キーを用いる場合とX.509 CA 証明書を用いる場合で入力するパラメータが異なります。
対称キーを用いる場合は6-2-1項を、X.509 CA 証明書を用いる場合は6-2-2項へ進んで下さい。
6-2-1. 接続認証に 対称キー を用いる場合
- 送受信設定を使用するに設定します。 設定項目が表示されます。
- 送受信設定にてiothubチェックボックスをチェックします。 IoT Hubに関わる設定項目が表示されます。
- デバイスID(iothub)フィールドにデバイスの登録(対称キー)で登録したデバイスIDを入力します。
チュートリアルではet9ocs-1です。
その他の設定項目の詳細は、EnOceanデバイス設定並びにMS Azure IoT Hub(iothub)をご覧下さい。
6-2-2. 接続認証に X.509 CA 証明書 を用いる場合
- 送受信設定を使用するに設定します。 設定項目が表示されます。
- 送受信設定にてiothubチェックボックスをチェックします。 IoT Hubに関わる設定項目が表示されます。
- デバイスID(iothub)フィールドにデバイスの登録(X.509 CA 証明書)で登録したデバイスIDを入力します。
チュートリアルではet9ocs-x509-1です。 - X509認証設定(iothub)プルダウンメニューにて有効を選択します。
証明書(iothub)とプライベートキー(iothub)の入力フィールドが表示されます。 - 証明書(iothub)フィールドに5.X.509 証明書のアップロードでアップロードしたデバイス証明書のパス名を入力します。
チュートリアルでは /var/webui/upload_dir/iothub/et9ocs-x509-1-public.pem です。 - プライベートキーフィールドに5.X.509 証明書のアップロードでアップロードしたプライベートキーのパス名を入力します。
チュートリアルでは /var/webui/upload_dir/iothub/et9ocs-x509-1-private.pem です。
その他の設定項目の詳細は、EnOceanデバイス設定並びにMS Azure IoT Hub(iothub)をご覧下さい。
6-3. 設定の保存
設定を完了したら、画面左下の保存
ボタンをクリックし設定を保存します。